日本の野山に広く暮らしているタヌキや、キツネや、イタチ。彼らの足跡をくらべてみました。タヌキの足跡はどんな特徴があるのでしょうか。

森の中でタヌキの足跡を追ってみるとどんなことがわかるのでしょうか。

 

タヌキ 足跡

 

キツネの歩き方 トロット走法とは?

キツネは、歩くとき前足のあとに後ろ足が重なるように歩きます。

これをトロット走法といいます。

これは、歩いているときにだけみられるものです。足跡は、およそ30㎝おきにほぼ直線状に点々と一列に続いています。

このような特徴の足跡をみたら、すぐにキツネだとわかるそうです。

しかし、走りますと、トロット走法ではなくなり、足跡が4つずつ、2~3m間隔でつづきます。

 

タヌキの足跡の特徴は?

次はタヌキについてです。はっきりと跡が残るのは、泥や湿った砂地などについた足跡です。

それは、体重がのった感じで、爪あとまでくっきりとのこり良く目立ちます。

タヌキの足跡は、それぞれの指のあとがまるく残っています。

前足と後ろ足の足跡は、キツネのように重ならず、べつべつについています。タヌキは胴長で足が短いため、前足のあとまで後ろ足が届かないのです。

冬にやわらかい新雪がたくさん積もった場合では、足が短いタヌキが歩きますと体がしずんでしまいます。

そのため、雪かき車のように胸で雪をおしわけて進みます。

そのあとを見るとみぞができており、みぞの底にはタヌキの足跡がついています。

足が短いということが好都合な時もあります。

大きな石と石の間のすき間の奥に、タヌキは巣を作ることができるのです。こみいった藪でも低い姿勢でくぐりぬけることができ、そんなタヌキの細いけもの道が林の中で見つかります。

タヌキは、藪の中でも、ひっそりと足音もたてずに歩くことができます。

 

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イタチの足跡の特徴は?

イタチの足跡はなかなか見つかりません。

でも、水辺の砂地や泥地を注意してみると、魚を獲りにきた時についた足跡が見られます。足跡は3cmほどで、形がはっきり残っていないことも多く、いったいなんの足跡かわかりにくいそうです。

しかし、よく見るとちゃんと指や爪の跡がついていて、それら指や爪の跡は長くてするどく、これがイタチの足跡の特徴です。

 

まとめ

食肉目である、キツネ、タヌキ、イタチの足跡について注目してみました。食肉目の動物は、普通かぎ爪があり、ネコなどの足に見られる肉球がついています。

タヌキの歩き方は指行性で、かかとまで使わず指先を使って歩きます。

タヌキの足跡を手がかりに追跡してみると、面白いことがわかるそうです。

警戒心の強いタヌキ。後から誰かに追われないようにでしょうか、足跡をくらますためまっすぐに進んでいたと思ったら急に横に方向を変えていたのです。

しかもその後は木に登っての徹底ぶりです。

タヌキは普段、獲物を捕らえるだけでなく、敵から身を守るために考えて行動しているんですね。

その時は仲良く巣にもぐっていた二匹のタヌキが見つかったそうです。

雪を体で押しのけて進むタヌキ。雪の中では、埋もれないよう顔を上げ気味にして、一生懸命進んでいく姿が想像できます。

天敵のイヌワシにみつかりませんように。

 

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