地域によっては、野生のタヌキが住宅地で目撃されます。野生のタヌキを見かけたとき、人によっては「なにか病気をうつされたら……」と不安になる人もいるかと思います。

その一方で、すでに病気にかかったタヌキを見つけて「かわいそう、保護してあげなきゃ」と思う人もいることでしょう。しかし、たとえ病気によって衰弱していたとしても、野生動物には手を出さないほうが良いとされています。

人間が手を出すと野生に帰れなくなることも

病気の野生動物を見つけても、自然の任せるのが一番だという考えが一般的です。それは、人間が手を出すことで二度と野生に戻れなくなってしまったり、かえって体が弱くなってしまって寿命が短くなってしまうため。野生動物には野生動物としての生き方があります。

たとえ衰弱し、命に関わるような状態であったとしても、自然のままに生き、自然に亡くなることが生態系の一部となっているのです。

私たちが保護して野生のタヌキに手を加えてしまうことが、本当にそのタヌキにとって幸せかどうかは、よく考えなくてはいけませんね。

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野生のタヌキによく見られる疥癬

野生のタヌキがかかる病気で代表的なのは「疥癬」という皮膚病です。ヒゼンダニに寄生されることで発症するこの病気は、強いかゆみを伴い、かきむしったり身体をこすりつけたりすることで全身の脱毛を引き起こします。

そのため、毛が抜けて地肌が見えている野生のタヌキを見かける機会もあると思います。かわいそうと思うかもしれませんが、野生のタヌキに人間が治療を施すことが良いことなのかどうかは難しいところです。

まとめ

野生のタヌキを見つけて、たとえば毛が抜けて地肌が見えているようなら「疥癬」という病気にかかっている可能性があります。

病気の野生動物を見つけると、保護して助けてあげたくもなりますが、それは人間側の都合であって、本当に野生のタヌキにとって必要なことなのかはよく考える必要があるでしょう。

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