丸い体に丸い顔、そしてしっぽも太く丸く、ふさふさとしているイメージがある。
細いしっぽと言えば、たぬきと言うより、むしろきつねの方のような気がする。
実際のたぬきのしっぽはそれほど太いものではないのでしょうか。
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実は細いたぬきのしっぽ
たぬきのしっぽと聞いて先に目に留まるのが、太さではなく、しっぽにある縞模様である。
絵本に出てくるたぬきや、キャラクターのたぬきを見ると、決まってしっぽには縞模様が描かれている。
しかし、写真を見てみると、縞模様のあるたぬきはあまりいないように思われる。
これは人間が作り出したたぬきに対するイメージからきたものなのだろうか。
実は、しっぽに縞模様があるのは、たぬきではなくアライグマである。
胴体の大きさも恰好もほぼ同じですが、このしっぽの縞模様だけは、アライグマ独特のものだそうです。
季節による変化
たぬきのふさふさと太く丸いしっぽは大半が毛で覆われている。
たぬきには季節により毛並の付き方が変わる。
夏毛の時期と冬毛の時期では毛の量の差はまるで違う動物のようになる。
当然、しっぽにも毛がついているわけで、冬毛が抜け夏毛に生え変わる一番たぬきが貧相な姿になる時は、しっぽも従来の太さはなく、細く、短く見えるのである。
ハクビシンのしっぽ
また、たぬきによく似た動物に「ハクビシン」という動物がいる。
胴体はたぬきとほぼ変わらない大きさであり、色も茶色をしている。
たぬきに見られる顔の黒い模様もハクビシンにも見られる。
暗闇で見たらたぬきと間違える事もあるという。
しかし、このハクビシンという動物、たぬきに比べあきらかにしっぽが細く長い。
しっぽだけ見るとまるでネコかと思われるほどである。
ハクビシンを見た時に一見たぬきかと思い、たぬきのしっぽは細いというイメージもついたのかもしれない。
実際にたぬきのしっぽとは、地面に届かない位の短いものだそうです。
このように、たぬきのしっぽには諸説あるが、我々が普段持っているイメージとは大分異なっている事が分かってきた。
まとめ
我々がたぬきを身近に見る事はあまりなく、ほとんどが、昔見た絵本であったり、居酒屋に置かれたとっくりダヌキの置物であったりする。
ましてや、しっぽを意識して見る事もそうない事なので、たぬきのかわいらしいイメージから、丸くふさふさとした太いしっぽと決めつけていたのかもしれない。
実際は、細く短いものであり、毛の付き方から太く見え、ハクビシンと混同している点から長いと思われ、アライグマのイメージから縞模様があると感じられていたのである。
色々なものが重なり合い、我々のイメージしるたぬきのしっぽは生まれたのです。
しかし、絵本に出てくるたぬきのしっぽはやはり、太くふさふさしたかわいらしいしっぽのままが一番落ち着くように感じられますね。