ヒゼンダニが寄生することにより発症する疥癬は、野生のタヌキによく見られる皮膚病です。

野生のタヌキが頻繁に出没する地域にお住いの方は、脱毛によってボロボロになったタヌキを見たことがあるかもしれません。気を付けたいのは、ペットで犬を飼っている家。

犬小屋が外にあるという家や、散歩のときに野生のタヌキに遭遇することのある方は、タヌキから犬へと疥癬のダニがうつることがあるので注意が必要です。

 

タヌキ 疥癬 犬

どんなダニ?

疥癬の原因となるヒゼンダニは、体長が大きくても0.4mmほどなので肉眼で見ることはできません。

ちょうど人の体温くらいの温度が活動しやすく、16℃を下回ると動けなくなります。

そのため、動物に寄生しているときには活発に動きますが、いったんその動物から離れてしまうと活動できなくなってしまうこともあります。

ダニがタヌキから犬、もしくは人間へとうつるときには、ダニが動物から離れる時間が短くて済む直接接触がもっとも感染しやすいと言えますね。

 

感染力が強い

ヒゼンダニは感染力が強く、蔓延しやすい性質を持っています。

動物に寄生すると、皮膚にトンネルを作ってその中に卵を産みつけます。ヒゼンダニが一度に産む卵の数は2~3個ですが、それを約1か月間続けます。

卵は3~4日で孵化し、成虫になって卵を産めるようになるまでは10~14日ほど。

ライフサイクルがとても短く、繁殖力も高いと言えます。

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ヒゼンダニにもいくつか種類があるのですが、タヌキと犬では疥癬を引き起こすダニの種類が同じなため、直接的な接触により感染しやすくなっています。

人間の場合は、ヒゼンダニの種類が違うのですが、それでも一時的に感染することもありますし、とくに猫から感染するケースが多くみられます。

 

まとめ

野生のタヌキによく見られる疥癬という皮膚病は、犬や人間にも感染することがあります。

原因となるヒゼンダニは、寄生した動物の体から離れると、長くは活動できないため、感染原因の多くは直接的な接触となっています。

そのため、住宅地で衰弱したタヌキを見つけても、「かわいそうだから」と不用意に触れることは避けましょう。

 

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